じょうろくじょうまん
にじゅうのじょうまん
さんたけ
よたけで
なかぬけた
休日の公園で遊ぶ子供
一列に並ぶ片方だけの靴
端から端まで数えているのは私
〝なかぬけた〟 の 〝た〟 で
丁度ぶつかる靴
鬼の靴
目を閉じて大きな声で
一〇数える
ひとつ
ふたつ
みっつ
よっつ
いつつ
むっつ
ななつ
やっつ
ここのつ
とお
片方だけの靴をめいめいに
隠す子供たち
自分の靴だから隠せる
鬼にならないという自信はある
二〇年はあったあなたの生命
ほんの三週間足らずで喰べてしまった
ああ きっと
あなたの優しさにつけこんで
ちょっとしたすきに喰べてしまった
罪の意識さえない私は
今も
平然と見つからない
片方の靴をさがす
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