TopIto, Yoko 伊藤 洋子

Yoko's essay works

伊藤 洋子 の エッセイ

よーこ先生、しっかりしてください。

断乳のタイミング

2001/09 vol.009

息子・智満 (ともみち) も1歳半になる。

いつのまにか歯が7本

(早い子だともう12本生えそろっているが、別にそんなことは たいして問題ではない)。

最近、少し歩くようにもなった。

髪の毛は割と多い方で、色は少し茶色がかっている

(染めてるわけじゃない)。

色々飲んだり食べたりするようになってきたが、

しめくくりは やはり 母乳じゃないといけないらしい。

あるいは 眠い時は必ず欲しがって、床に頭をぶつけながら泣く。

9月の上旬頃、断乳しようとしたが、

どうしても決心がつかず、ずるずると飲ませている。

もうすぐ1歳半の検診を保健所で行う。

本当は9月14日の朝の9時から10時までに行かなければならなかったが、

家で もたもた していたら 9時45分になっていて、間に合わなくなってしまった

(家から保健所まではかなり離れていて、現在、自転車も持っていない)。

電話して、10月5日に やっていただくことにした。

断乳の話も出るかもしれない。

私は人に言われて断乳をしようと思ったわけではない。

夏の頃から 断乳をする度に智満は

満腹になってくると 私の乳首を がぶがぶと 強く かみながら 眠りにつくようになった。

たまに 起きていて にこにこしながら かむ時もあるが、

たいていは 寝ながら かんでいる。

そうまでしないと眠れないのである。

粉ミルク ─ 我が家では「人工ミルク」と呼んでいて、

1998年の作品「如月夜話」という詩の中にも

「まいまいかぶりは人工ミルクで育った」

というフレーズがある。まあそれはいいとして、

ミルクは だいぶ前から飲ませていない。

おしゃぶり も 半年前に紛失してしまってからは ずっと使っていなくて、最近、久しぶりに 買って 与えてみたが、全く欲しがらなくなっていた。

とにかく 母乳。

空腹で ほしがるのではない。

米でもパンでも野菜でも肉でも卵でも魚でも

果物でも海草でもきのこでも納豆でも菓子でも

何でも食べる(こんにゃくとナッツ類は まだ あげられませんが)。

眠るためには とにかく 母乳。

そう、それは

私は、一日中 母乳を飲ませないでいると、

乳も張ってきて痛くなるし、それだけでなく、

体全体もだるく気持ちも悪くなってしまう。

私は汗をあまりかかないほうであり、

唾液の分泌も悪いほうで、

全体的に 体から出る水分は少ないほうだが、

なぜか 子供を持つと 母乳は良く出るようだ。

たくさん出るので、つい、いつまでも飲ませてしまう。

とはいっても、1歳半までは 別に 遅くまで飲ませている部類には入らないだろう。

昔の子供たちは もっと大きくなっても飲んでたらしい。

たとえば4歳とか5歳とか…。

※ 参考文献「赤ちゃんの歴史」入来典(いりきつかさ)鳥影社\1800+税

興味のある方は読んでみて下さい。

あと これから御出産・子育てを始める方も よろしかったら どうぞ。

書店、或いは図書館で お求め下さい。

と、他人の書いた本の宣伝までしてあげた後、

再び母乳の話に戻ります。

真秀(まほ) は 1歳半で 断乳しました。

断乳を始めても 夜中に私が寝ているすきに

敵が体にのって、私の服をめくり、勝手に飲んでしまうこともよくありまして、

そうなると、また、ゼロから数え直さなければなりませんでした。

成功するまで、真秀 のお風呂はパパにお願いして、

寝る時もパパのふとんに投げ込んで、私は別のふとん、

それでもだめで、

普段はワンルームのように ふすまはあっても閉めないのですが、

断乳を成功させるために、

ふすまを閉めて、私が眠る部屋と パパのふとんにいる 真秀の部屋とを

はっきりと離しました。

思っていたとおり 真秀

おいおい

というより

ぎゃんぎゃん

泣きました。

私も心身ともに辛かった。

しかしここで飲ませてしまっては、

真秀 もだんだん知恵がついてきて、

どんどん断乳しづらくなってしまいます。

3日くらい お互い辛い夜を過ごした後、

遂に真秀は母乳をほしがらなくなりました。

断乳成功です。

1歳半。当時は ひとりっ子。

うーん、今思うと、2歳頃まで飲ませても良かったかな。

これで良かった気もするけど。

で、

今回は2人目ということで

断乳のコツとかわかっている筈なのに、

なかなかできないのはどうしてか?

まず、真秀 が割とパパっ子で、

風呂はともかく、

寝る時はパパと一緒がいい

と常に言う。

智満真秀 の1歳半の時よりも幾分、

甘えん坊である。

ちょっとでもママの姿が見えないともう、だめである。

朝早くからママが出かけていないような時はまだ、大丈夫であるが、

私が帰宅すると、私を見て、わっと泣き出してしまう。

部屋の中にママがいるとわかっていると、

一人で きげんよく遊んでいられる。

もしくは お姉ちゃんとも 仲良く遊ぶ。

一度、断乳を決心した夜はもう一晩中泣いていた。

温い牛乳を飲ませても、一時的には泣き止んだが、

やはり肌のぬくもりがないので、また すぐ泣いた。

部屋の中を ころがりまわっていた。

私は抱きしめた。

窓際で狭かったので、寝る場所をかえた。

しかし、泣き止まない。

そのうちに疲れて寝たように見えた。

しかし ほんの数分で、またすぐに起きてしまった。

私もだいぶ疲れていて眠りたかったので、

とうとう飲ませて、お互いに寝た。

それ以来、智満 の本格的な断乳は実行していない。

そもそも何故断乳するのか?

きょうだいといっても、産まれ方も成長過程も好みも性格も

かなり違う。

真秀 が1歳半で断乳をできたからといって、

何も 智満 も同じ月齢で

とは思っていない。

自然に任せていくしかないだろう。

例え保健婦とかが とやかく言おうと。

 

最初の予定日よりも16日、2週間以上早く

この世に産まれてきた 智満

それは君が

早くこの世界に触れたい

と強く願ったから。

私の胎内で。

そして今、私は君が望む限り、

この白い液体を君にあげようとおもう。

 

ああ

でも最後にひとこと

乳首をかまれるのは本当に痛いですよ。

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おかげさまで売れてます。

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[伊藤 洋子 大全 1998]

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